アシュタンギのためのアレクサンダーテクニーク・レポート

アシュタンギのためのアレクサンダーテクニークWS第1回、無事に終了しました。

今回は初の試みとということで、定員10名の少人数制とし、まずは全員がアレクサンダーテクニークの理論と哲学を理解した上で、個別のセッションで実際に体験していただきました。そしてその後、アシュタンガヨガのポーズの練習の中で、アレクサンダーテクニークの学びを心身に具体的に落とし込む・・・という形式で進みましたが、同時に、参加者さん全員が個々の体験をシェアし合う場、としての側面も色濃いワークショップだったのが印象的でした。

アレクサンダーテクニークもアシュタンガヨガも、共にとてもシンプルなツールがゆえに、個々の受け取り方、解釈、発見、気づき等々、様々な広がりがあります。講師から参加者へ、一方的に知識や技術を押し付けるのではなく、アレクサンダーテクニーク、そしてアシュタンガヨガから導かれる、学びや洞察を、互いに分かち合い、そこから更にハプニング的にアレコレが広がっていくような、そんな有意義な3時間だったと思います。

参加者さんからの感想やフィードバックも多く、その都度、真摯に向き合って一緒に歩いてくれる、トシくん先生のひたむきさに、参加している私達も襟をただすことしばしば。その謙虚で誠実な姿勢は、まさにアレクサンダーテクニークの教えそのものを体現しているようでした。


アレクサンダーテクニークは、「テクニーク」という名前から、ついつい特別な技法やテクニックを連想してしまうのですが、実はまったく真逆なのです。なにかをするための特別なテクニックではなく、むしろ自分がやっている余分なことをやめることで、”正しいことは自然に起こる”ことを体験するという、いわば「しない」トレーニングであり、その深遠さは西洋の「禅」と呼ばれるほどです。

つまり私たちが、何かを得ようとする「エンドゲイナー」的な気持ちを捨て、すでに私達の内に備わっている「肉体の知性」に頭を下げ、余分なアレコレを止めたときに、本来のパワーが姿を現す・・という、まるでオイゲン・ヘリゲルの「弓と禅」を具現化したようなプロセスワークが、アレクサンダーテクニークの学びの基礎、すなわち自己探求の旅なのです。

アレクサンダーテクニークにおける、有心から無心へという禅的なアプローチが、アシュタンギという「頑張る、目指す、追い立てる」エンドゲイナー達へ、はたして有効に働きかけられるのだろうか?

この疑問こそが、今回のWSのはじまりだったのですが、全てが素敵なハプニング的に流れ広がり、そして落ち着くべきところへ落ち着いていくような、そんな自然体で無理のない、等身大のワークショップでした。

今回のWSで最初に全員でシェアした「参加のキッカケ」は、「○○○ができるようになりたい」といった目的達成型が殆どでした。もちろん、キッカケというのは、そういうものです。肝心なのは、そこから、ナニが始まるか?なのではないでしょうか。

たとえば、こんな意見がありました。
「アレクサンダーテクニークをやれば、トシくん先生みたいに、無重力でふんわりとビンヤサができるようになりますか?」

正直でステキな質問ですよね?
それに対するトシくん先生の答えは・・・
「誤解を恐れずに言えば、”できます”。ただ、それは、目的ではなく、結果として生まれてくるものです」

そして、この質問をされた方のWS最後の感想は
「自分は身体が硬いから、これまで一生懸命頑張って、シンドイ思いをして練習してきたけれど、今日は本当に始めて、ヨガが自然で自由でキモチイイ~!と感じました」

素晴らしい体験をされたんだな、と心が温かくなりました。きっとふんわりビンヤサへの一歩が約束されたはずです。

今回は第一回ということで、初めての知識や体験による、不安と期待と驚きと発見の連続でした。だけど、色眼鏡や先入観でジャッジすることなく、子供のように素直に心を開いて学びを受け入れるビギナーズマインドで、参加されたみなさんが、それぞれの新たな旅の第一歩を踏み出されたようです。

下記、参加された方々のフィードバックの一部ですが、どんな言葉よりも、このワークショップの様子を的確に表していると思います。

WSに参加したキッカケはなんですか?

  • 練習における身体の使い方のヒントがあれば・・・。
  • 未知の世界。ヨガだけでなく色々なことに応用できたらいいな。
  • もっと自然に身体を使えるといいな、と思って。
  • 身体の特定の痛みに囚われることなく練習やパフォーマンスができるようになりたい。
  • 楽な身体と深い呼吸ができるようになりたい。
  • トシくんみたいに、ふんわりとしたビンヤサができるようになりたい。
  • 柔軟性を高めたい。
  • ナニカを「する」ことではなく、「やらない」ことで本来の自分に気づく、ことへの期待。
  • シンプルにするとは?ゆだねるとは?どんなものなんだろう、と興味深々。
  • 力みを取り除けるようになりたい。痛みと意識の関連性の理解を深めたい。
  • 力を抜いたサマスティティヒ、力を抜いたライフスタイル!
  • 常に感じている身体の緊張や力みから解放されたい。

アレクサンダーテクニークのセッションの感想は?

  • 呼吸がいきなり深くなり、歩き出すと普段感じていた股関節の違和感がなくなっていた
  • 頭と首の接点に意識をむけるのが難しい。背筋で頑張っている自分の癖に始めて気づいた(その瞬間がわかった)
  • 先生の手が暖かくてレイキみたい。身体に力が入ってない姿勢は、すごく前傾していて不思議な感覚。
  • 自然な立位は、かなり前傾なんだと感じた。頭の位置を整えてもらった瞬間、頭の中が真っ白になった。
  • 立っているだけでも辛かったコンディションが急に楽になった。これが自分の中のナニカをなくす、ということなのかな?気持ちよく、バランスもよい感じで、まったく違っている!
  • 両足がしっかりと大地に根ざすようになった。背中の空間を意識すると自然とコアがエンゲージされる。身体の一部だけでなく、全体をトータルに意識するようになった。
  • かなり前傾になる感じ(頭がひっぱられるかんじ)がした。起き上がるとき腰に負担をかける癖があったようだが、背中に空間があることを感じると、腰に力をいれなくても大丈夫だった。
  • ふわっと、自由になった感覚にビックリしたが、重心が変わって不安になった。
  • 喉が開いて、呼吸が楽に通り出した!無性に歌いたくなってきた。

セッション後のポーズの練習は、どんな感じだった?

  • 大きな差はないが、ふだんより力が抜けていた
  • 首と頭蓋骨の接点に意識を向けると、首に力が入っているのがよくわかる。力を抜こうと”する”と逆に緊張する。
  • トリコナーサナで、首や肩に負担をかけずに、上にあげた手を見ることができた。
  • 首を自由にする、という意味が実感できた。
  • ポーズ全体が、すいぶんと楽になった。
  • 最初にやったときの痛みや辛さ(膝、肩、首。全体的な倦怠感)が、まったくなくなってしまった・・・!
  • 頭に導かれるようにポーズをとると、自由に力が抜けて、呼吸が深くなる。
  • 首が自由に動かせると、呼吸がとても楽になった。
  • 頭と首が自由にすると、肩~全身の力みがぬけた。努力するのではなく、「自由に動くんだ」と思うだけで、力みがとれるのが新鮮だった。
  • 頭の位置を意識しただけで、足の裏がどっしりと安定した。ダウンドッグで普段感じる肩への負担が減った。
  • 口の中や喉を締め付ける癖に気づくようになり、そこを緩めると、全身がとても楽に自由に動く。
  • 上を見上げるときに、ソフトに見ることが出来る(目が疲れない)


WSを終えての感想は?

  • 「いらないもの、余計なものを取り除いていく」ことで、身体が楽に動くことが衝撃
  • テクニックではなく、「物事の捉え方」と考えると、様々なことに影響していきそう。とても奥深いものだと感じた。これからも自分で探求していきたい。
  • すごくシンプルで、自然な調整法なんだな、と思った。
  • 今の自分にドンピシャな内容。身体と心の両方へのヒントが満載。
  • すごい集中できて、あっという間に時が過ぎた。これまで「やらなきゃ、頑張らなきゃ!」と焦っていた気持ちが楽になって、初めて気持ちよくノビノビとヨガができた。
  • ヨガだけでなく、生き方、人との接し方へのヒントがたくさんあった。
  • 頭と首の関係性を保って生活できたら、きっと楽な人生を歩めのではないか、と感じた。努力をしない、意識を常に持ち続けることが大切だと思う。
  • 首の自由さを感じると、身体か楽になるのが実感できた。力んでいるつもりはなかったけど、かなり力が入っていたことがわかった。気持ちが楽になった。
  • 今の自分が意識していたこととシンクロしたWSだった。より力を抜くための意識が高まった。
  • 「やろう」とか「やらなきゃ」ではなくて、やらなくていいことに気がつくことで、自然と楽になった。

トシくん先生ありがとうございました!そして、参加してくださったアシュタンギの皆様、ありがとうございます!これからも探求していきましょう^^

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